日本代表で活躍する三笘薫選手が出演していることで注目されたこのCM。
自分はこのCMで『ブルーロック』という作品を知り、1巻が期間限定で無料だったこともあり原作の漫画を読んでみました(無料で読めるかはタイミング次第)。
ブルーロック 1巻
しかし、非常に不快な描写があったので、今回共有したいと思います。
漫画『ブルーロック』がひどい!
『ブルーロック』は「週刊少年マガジン」で連載されているサッカー漫画で、2022年10月にはアニメ化もされた今話題の作品です。
本作の特徴は、日本各地から集められた高校生FW300人によるデスゲーム要素があるという点。そして一般的なスポーツ漫画と違い、チームとしての絆やチームワークより、「個」によるエゴを求めているという点にあります。
それ自体は設定としては面白いと思いますし、他のポジションをガン無視してFWのみにフォーカスするというのも斬新。
とはいえ、サッカーは11人でやるスポーツであり、ストライカーが一人いたところでどうしようもありません。本作の冒頭では、他のポジションと違い、ストライカーだけは育てることができないという描写があります。この前提がよくわからない……
ブルーロック 1巻
そして本作で持ち上げているのはフランスの問題児、エリック・カントナ。彼は圧倒的な実力はあったものの数々の悪行で有名で、出場停止処分を何回も受け、チームから追放されたエピソードもあります。
エリック・カントナ – Wikipedia
さすがにカントナを持ち上げるのは無理があるのでは……?
また、日本代表選手や監督に対するリスペクトを感じないのも本作の問題です。QBKをネタにしたり川島選手への揶揄も酷い。
『ブルーロック』の本田・香川への暴言は許されるのか?
これが最大の不快な描写です。
『ブルーロック』1話には本田選手と香川選手に憧れる高校生に対し、指導者的なポジションの登場人物が「本田? 香川? んー? そいつらってW杯優勝してなくない? じゃあカスでしょ」と言い放つシーンがあります。
ブルーロック 1巻
この発言はさすがに言い過ぎでしょう。実在の人物に対して言っていい事と悪いことがあると思います。なぜか架空の人物も出てくるから世界観もよくわからない……
さらにこの理論だと「ワールドカップで優勝していない=カス」が成り立ちます。
ということは、クリスティアーノ・ロナウド選手もカスということになってしまいます。だってワールドカップで優勝していないのだから。同時にエムバペ選手はワールドカップで優勝しているのでカスではないということに。2022年カタールワールドカップでメッシ選手は優勝したのでカス脱却を果たしました。
そもそも「エゴのあるストライカーがいる=ワールドカップ優勝」に繋がるロジックがよくわからないです。いいストライカーがいるからといって勝てるわけではないですからね。ワールドカップで優勝するのが目的なら、自分がハットトリックして3-4で負けるよりも、1-0で勝った方がいいでしょう。
例えば、世界最高レベルのストライカーとされるハーランド選手のノルウェーや、サラー選手のエジプトは予選で敗退してワールドカップ出場すらできていません。
🇳🇱試合結果🇳🇴
オランダ、2大会ぶりにW杯本戦出場! トルコがプレーオフ、ノルウェーは敗退https://t.co/MUlaJTLOtS🗣️編集部より
「オランダがノルウェーに勝利を収め、混戦のグループGを突破。モンテネグロに勝利したトルコがプレーオフ進出を果たしました」— サッカーキング (@SoccerKingJP) November 16, 2021
ソンフンミン選手のいる韓国やレバンドフスキ選手のいるポーランドはワールドカップには出場しているものの、優勝候補に挙げられることはほぼ無いというのが現実。ロシアワールドカップでも両チームともグループリーグ敗退でした。カタールワールドカップではベスト16止まり。
関連記事→カタールワールドカップの優勝予想!大穴はベルギー?イランは?
今のサッカー日本代表に世界レベルのストライカーがいないというのは正しいと思いますが、日本がワールドカップでベスト16止まりなのはそこだけが問題となっているわけではありません。各ポジションに世界レベルの選手がいないとやはり厳しいですし、監督やスタッフのレベルも求められます。
あと持ち上げていたカントナもワールドカップで優勝していません。フランスは1998年のワールドカップで優勝したものの、カントナは選ばれていませんからね。チームスポーツにおいてエゴのありすぎる選手は扱いに困る。
『ブルーロック』の良かった点
今まで散々こき下ろしてきましたが、良かった点もあったのは事実。
まずサッカーでデスゲームものをやるという発想自体は斬新で面白いと思いました。『キャプテン翼 ワールドユース編』でも似たような展開はあったものの、デスゲーム自体をメインに据えるのは潔い。
あとは作画もややクセはあるものの、画力自体は高く、漫画としてのクオリティは全体的に高レベルかと。売れてアニメ化にこぎつけるのも頷けます。
イケメンキャラが多いので女性人気も高そうで、サッカーファン層の開拓には寄与するかもしれません。
エンタメ作品として高水準なのは間違いないとは思います。
まとめ
今回は漫画『ブルーロック』について書きました。
本田選手と香川選手への暴言はさすがにやりすぎだと思います。ワールドカップで優勝できる選手なんてほんの一握り。プレーへの批判ならまだわかりますが、「カス」はダメでは……?連載時は仕方ないにしても単行本でカットして欲しかったところ。
まあ一種の「炎上商法」というやつでしょう。あんな発言をしている時点で万人に好かれるような作品を作ろうとは思っていないはずなので、それはそれでいいと思います。好きな人と嫌いな人がはっきり分かれる作品という印象ですね。
気になる人は実際に読んでみてください。ハマる人はハマるとは思います。逆にサッカー知らない人のほうがハマりそう。知ってるからこそキツイんだよなぁ……
eBookJapanなら初回ログインで70%オフクーポンが(最大割引額2000円)貰えます。ヤフーが運営しているので非常に安心な電子書籍サイトです。
ブルーロック 1巻はタイミング次第で無料で読めます。
ブルーロック 1巻